

美容室では、リピート率が非常に重要だと言われています。
一般的な会社でも新規の顧客創造に重点が置かれている場合が多いです。しかし、競争が激しい市場環境においては新規顧客創造だけでなく、顧客維持ということも非常に重要になっています。
今注目される、顧客維持型のマーケティングについて今回はご紹介します。
この記事の内容
顧客維持型マーケティングとは?
マーケティングを分けると、新規顧客型と顧客維持型に分けることができます。
新規顧客型マーケティングとは、新規顧客獲得のためのマーケティングで一般的なマーケティングはこのことを指します。
一方、今回のテーマとなっている顧客維持型のマーケティングは既存顧客に対してのマーケティングです。既存顧客を維持することと、既存顧客を育てることが目的です。
既存顧客マーケティングの目的をもう少し具体的にいうと、既存顧客の購買量の増加、営業費用の削減、口コミによる紹介を増やすことである。
人口減少にある日本にとっては、1人の顧客からたくさんの収益を得ようとすることは避けられないことです。
顧客維持型マーケティングの方法
顧客維持マーケティングの重要な要素は以下です。
- 顧客の維持・囲い込み
- 顧客内シェアの拡大
- 顧客満足度
- 双方向コミュニケーション
- 顧客との協力関係・学習関係
- クオリティ志向
- エンパワーメント志向
一つひとつ解説します。
参考記事↓
GLOBIS 知見録 顧客維持型マーケティングを考える
https://globis.jp/article/1595
グロービス経営大学院 顧客創造型マーケティングとは・意味
https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-12201.html
顧客の維持・囲い込み
顧客の維持・囲い込みとは、自店のサービスや商品をリピートして使ってもらうことです。
顧客の維持・囲い込みの最大のメリットは、経営が安定することです。
なぜ、経営が安定するかというと、新規顧客の獲得は難しくコストがかかる、一方既存顧客のリピートはコストは低コストでできるからです。既存顧客のリピートのコストよりも新規顧客獲得のコストは5倍かかると言われています。
したがって、コストがかからないリピート顧客を増やすことで利益を大きくすることができるのです。また、リピート客が多いと売上の波が少ないという面でも安定した経営ができると言えます。
どうやって囲い込みをするかですが、美容室の場合は専門のアプリやLINEアカウントを使う場合が増えています。
専門のアプリやLINE公式アカウントを使えば、Push通知で既存顧客に有益な情報を確実に伝えることができます。また、予約のし易さという点も効果的に働きます。
休眠顧客の掘り起こしにも便利に使えるので、美容室は絶対にアプリかLINE公式アカウントを利用した方がいいと言えます。
他の既存顧客の囲い込み例としては、次回予約を取ることや、スタンプカードが挙げられます。
顧客内シェアの拡大
顧客内シェアとは、ある顧客が購入する同一商品群で自社のシェアがどのくらいあるかを指す。
美容室の場合は、基本的には同じ美容室を使うのでこのカテゴリについては関係性が低い。
顧客満足度
顧客満足度とは、顧客が商品やサービスから感じた満足度のことです。
満足度は相対評価です。
事前期待と、事後評価によっても満足度は異なります。
また、競合するサービスとの比較によっても満足度は異なります。
顧客満足度をあげるにはまず、アンケートを取ることです。
まずは、顧客満足度がどのくらいか知ることが重要です。
アンケートで、満足度が低いという結果が得られたらその原因を分析して、その原因に対する対策を行います。
双方向コミュニケーション
一方的なコミュニケーションにならないことが重要ということです。
美容室では、双方向コミュニケーションが取られていると思います。施術中の会話がこれに当たります。
双方向コミュニケーションが重要な理由としては、サービスや商品を考えるときに自社目線になりがちだからです。サービスや商品は顧客目線でなければ売れません。双方向コミュニケーションを取り入れることで、顧客目線の商品を作ることができます。
顧客との協力関係・学習関係
顧客との継続的な関係により、顧客ニーズを聴きながら新しい製品を作ったり、既存の商品の改善に活用することです。
美容室の場合だと、アンケートをとってサービスを改善する等があります。
クオリティ志向
商品やサービスのクオリティに注力することです。販売できれば良いという視点から商品のクオリティ志向に変えることで、口コミなどによる波及効果が見込めます。
エンパワーメント志向
顧客が自社の商品やサービスを自由に使えるようにすることである。
商品やサービスの使い道を顧客自らが考えれるようにすることである。
参考記事↓
「人と組織が成長する経営」 Blog コトラー 「消費者エンパワーメント」…マスキングテープのカモ井
https://www.ladea.jp/b-consumer-empowerment/
使えるツール
・LINE公式アカウント
https://www.linebiz.com/lp/line-official-account/
・BeautyMerit
https://www.b-merit.jp/
こちら美容室専用アプリです。
・リピッテ
https://www.repittebeauty.cnctor.jp/
LINEの予約受付自動化ツールです。
また、柔軟なプッシュ配信や顧客管理機能があります。
こういったツールを検討される場合は、ぜひ弊社にお問い合わせください。
各ツールのメリット・デメリットや、実際に店舗でお客様にインストールや友達追加を行ってもらうための事例もご紹介いたします。
まとめ
美容室経営を安定化させるためにも顧客維持型マーケティングは重要です。ついつい新規顧客型マーケティングを行いがちですが、顧客維持型マーケティングの方が重要ということがお分りいただけたでしょうか。
ぜひ、美容室でも顧客維持型マーケティングを取り入れてみてください。