美容室のマーケティングをやさしく解説してみた

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マーケティングという言葉は聞いたことあるけど、よく分からないっという方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで、今回はマーケティングって何?というところからマーケティングについて解説していきます。

独立や開業を予定されている方や、サロン経営者の方はぜひ読んでみてください。

※注意点 この記事ではなるべく分かりやすくするために、かなりざっくりと書いています。実際の分析はもっと細かくやる必要があります。

美容質のマーケティングって?

マーケティングとは、「売れる仕組みを作ること」です。

「売れる仕組みを作ること」を言い換えると、「売れる理由を作ること」とも言えます。

よく、マーケティングと聞くと「集客すること」と勘違いされるんですが、これは間違いです。先ほども述べたようにマーケティングとは「売れる仕組みを作ること」です。
マーケティングの中に集客することも含まれていますが、マーケティングにとって集客という要素はごく一部しかありません。最後に少し出てくる程度のものです。

では、売れる仕組みって何かと言うと、マーケティングのいくつかの構成要素から成り立っています。

ひとつひとつ解説していきます。

ざっくりとしたマーケティング分析の流れです。

  1. 仮説
  2. 調査
  3. 分析
  4. 結論・実行 

の順で「売れる仕組み」を作っていきます。

これができれば必ず売れる!3C分析

マーケティングは基本的には3Cと呼ばれるフレームワークで説明することができます。

3Cとは、英語で顧客、競合、自社の頭文字をとったものです。

マーケティングの基本的な考え方1
顧客が求めているものを競合に負けないように自社が提供すること
3C分析をすれば、顧客が求めているものを競合に負けないように自社が提供できるかが分かります。

まずは、市場と顧客について解説します。
顧客が求めているものを自社が提供すれば売れる
当たり前なんですが、たまに顧客が求めていない商品を売っている企業がありますよね。それは売れないのも当然だよ!って思ってしまいます。

ある地域に美容室が一つしかない場合で考えると分かりやすいです。
この場合は、顧客と自社しかいないので、顧客が求めるものを自社が提供すれば必ず売れます。

A市には美容室が一つしかありません。
顧客は髪を切りたいと思っている。
顧客はこの美容室に行くしかないですよね。

だから必ず売れます。

ここに競合を追加しましょう。
すると、顧客が求めているものを競合に負けないように自社が提供する必要が出てきます。

美容室が二つある場合
B市には良いA美容室と悪いB美容室の二つの美容室がある。
Aさんはどちらの美容室に行くでしょうか?
A美容室に行きますよね。

このように、競合が入ってくると競争が発生し、顧客にとって良い美容室が選ばれるようになります。


もう少し掘り下げていきましょう。
顧客が求めているものを競合に負けないように自社が提供しないといけないことは分かりましたよね。

では、顧客が求めているものって何でしょうか?
そもそも、顧客って誰なのでしょうか?
大学生男子?20代OL?主婦?子ども?など、いろんなタイプのお客様がいますよね誰を顧客にするべきでしょうか?

顧客は必ず絞る

みんなに提供したらいいんじゃない?
ダメです。

必ず顧客は一つに絞る必要があります。
理由は、顧客を一つに絞らないと誰にとっても良いサービスにならないからです。
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試しに、いろんな人を顧客とした場合を考えてみましょう。
まずは内装のデザインを決めます。
年配の男性客は「ベーシック」な店内じゃないと入りにくいけど、若いOL女性は「おしゃれ」じゃないと来てくれない。
という感じになってしまいます。結局、年配の男性客が入りやすいベーシックな店内にすることにしました。

次は、メニュー決め
年配の男性客は、「早い安い」を求めている。若いOL女性は、「やや高くてもおしゃれな髪型になれるメニュー」を求めていて丁寧にゆっくり施術して欲しい。
ここでは、若いOL女性好みのおしゃれなやや高めのメニューにしました。

年配の男性客好みの「ベーシックな店内」と、
若いOL女性客好みの「やや高くてもおしゃれなメニュー」にしました。

年配の男性客にとっては、店内は気に入ったけど、メニューが気に入らない。
若いOL女性客にとっては、メニューは気に入ったけど、店内は気に入らない。
どっち付かずの中途半端な状態になってしまいました。

近くに競合店が店を出しました。
年配男性客向けのB店です。ベーシックな店内と、安さと速さを追求したメニューです。
もちろん、男性客はB店に奪われます。

さらに、女性向けの競合店、C店も近くに開店しました。
おしゃれな店内で、やや高価格ながらおしゃれな髪型にしてくれる美容室です。
女性客もC店に奪われました。

年配の男性客にも女性客にも配慮したこの美容室にはお客様が来なくなりました。
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とこういう状態になりかねません。

必ず顧客は一つに絞りましょう。

どうやって顧客を絞ればいいのでしょうか?
ここで登場するのがSTP分析です。

参考記事はこちら↓

・3C分析とは?【特選!グロ―ビス学び放題】
https://globis.jp/article/5234

・仕事の質を確実に上げる「フレームワーク道場」~2)3Cとは何か
https://globis.jp/article/3508

・List Finder 3C分析とは?マーケティングでの目的と、顧客・自社・競合の分析方法
https://promote.list-finder.jp/article/marke_all/3c-analysis/

https://comehere.work/170/

STP分析って何?

STP分析は、どの顧客を自社がお客様にするのかを決めます。

STPとは、セグメンテーション(市場の細分化)、ターゲティング(顧客選択)、ポジショニング(ポジション決め)の頭文字を取ったものです。

先ほどの例で言うと、年配向けの男性向け美容室なのか、女性向けの美容室なのか、自店はどっちの美容室にするのか?と言うことです。

まずは、どういったお客様がいるのかを分析します。
それが、STPのS(セグメンテーション)です。
セグメンテーションとは、市場の細分化のことです。

様々な分け方があります。

  • 地理的変数:居住地域・気候
  • 人口動態変数:人口数・年齢・性別
  • 心理的変数:ライフスタイル・社会的地位
  • 行動変数:購買状況・使用頻度

美容室の場合は、
「性別」「年齢層」「ライフスタイル」で分けると良いでしょう。

男性、20代、サラリーマンでどんなものを求めているのか特定できます。
女性、30代、主婦でどんなものを求めているのか特定できます。

次にSTPのT(ターゲティング)でどの客層向けの美容室(美容院)にするのかを決めます。

決め方は、こちらです。
6Rと言われる観点からターゲットを決めます。

  • 有効な市場規模(Realistic Scale)客数が十分いるか?
  • 成長性(Rate of Growth)客数が増えるか?
  • 顧客の優先順位 / 波及効果(Rank / Ripple Effect)口コミなどを広めてくれそうな層があれば波及効果を狙い優先的に選ぶ
  • 到達可能性(Reach)集客できる客層か
  • 競合状況(Rival)その客層に対してサービス提供を行っており、確固たる地位を築いている競合がいるか
  • 反応の測定可能性(Response)実行されたアクションの反応を測定しやすい客層か アンケート調査に答えてくれるか等

重要な項目は、市場規模と競合です。
ターゲット顧客がいない場所に出店しても仕方がないですし、競合はなるべくいない方が良いです。競合が居てもその競合に勝てそうな場合は問題ありません。

また、成長性も確認しておくべきです。
数ヶ月後に近くに大学ができて大学生が増えると分かれば、大学生向けの店にすることで大学生がたくさん来てくれて繁盛する店になると想定できます。

どの客層向けの店にするか決まりましたか?

今回は、20代の女性OLにターゲティングしたという設定にします。
オフィスビルが近くに立っているが、若い女性向けの美容室がない。
→20代女性OLにターゲティング


最後はSTPのP(ポジショニング)です。
先ほど決めた客層が求める価値の中でどんな価値を提供するのかを決めます。
2軸または3軸でポジションをとります。

20代女性、OLをターゲットにした場合は下記のように
2軸で考えるのがオススメです。

例:
かっこよさ ↔ 可愛さ︎ というy軸
モードな髪型 ↔︎ ベーシックな髪型 というx軸

「可愛さ」と「モードな髪型」というポジションを取ることもできます。
また、「かっこよくて」「モードな髪型」も取ることができます。

注意点としては、どっち付かずのポジションを取らないことです。
かっこよくもあり可愛くもありというポジションは誰からも受け入れられません。
また、どっちか決めておかないと、この後店内の内装を決める時も、可愛い内装にすべきなのかかっこいい内装にするのか、どっちがいいのかわからなくなります。
必ず、どちらかのポジションを取るようにしましょう。

今回は、可愛くてモードな髪型のポジションを取ります。

参考記事はこちら↓

・グロービス知見録 #STP
https://globis.jp/tags/2577

・グロービス知見録 セグメンテーションがマーケティング戦略を決める
https://globis.jp/article/1593

・グロービス知見録 セグメンテーション・ターゲティングとは?【特選!グロ―ビス学び放題】
https://globis.jp/article/5305

・ferret STP分析|マーケティング初心者は押さえておきたいフレームワーク
https://ferret-plus.com/9701

https://comehere.work/109/

何をどう提供するか4Pで決める

4Pは具体的に何をお客様に提供するのかを決めます。

4Pは、製品、価格、流通、プロモーション、それぞれの英語の頭文字を取ったものです。

製品(サービス)を決める
美容室のサービスって何でしょうか?
カットなどのメニュー、店の内装、ドリンクサービス、予約手段、支払い手段、?どれがサービスでしょうか?
これら全てが美容室のサービスです。

では、どうやって製品(サービス)を決めたら良いのでしょうか?
それは、先ほど選んだ顧客とポジションに合わせたサービスにすれば良いのです。

今回は、20代OL女性を客層とし、可愛くてモードな髪型のポジションを取りました。

この顧客が喜びそうなものは、可愛いものです。
ピンクやベージュを使った内装で可愛くします。
ホームページもピンクやベージュの色を使ってデザインします。

可愛くてモードな女の子なので、「きゃりーぱみゅぱみゅさん」のイメージに近いですね。

ドリンクサービスも入れたほうが良いと思われます。
提供時の紙コップも可愛いデザインにして、ストローをつけるとバッチリですね。

価格を決める
価格を設定します。
OLなのでやや高めでも問題なと想定できます。
カット(シャンプーブロー込み)料金は5600円にします。
競合がいる場合は、競合の価格を見ながら価格設定しましょう。

そのほかのメニューの価格も決めます。

流通を決める
流通とは、どこに店舗を構えるかです。
同じような店が近くにないため、差別化できている状態と考えれます。
大通りは家賃が高いので、駅近くの大通りから少し離れた場所に出店することにしましょう。

出店場所は、なるべく人通りが多いところが良いです。
しかし、人通りが多い場所は家賃が高くなってしまいます。

お客様が来てくれそうなところで、比較的家賃が低いところが良いでしょう。
競合がいる場合は人通りの多い場所に出すのもありです。
総合的な視点で判断しましょう。

プロモーションを決める
広告手段を決めます。

マーケティング=集客ではないと最初に説明しましたが、
ここでやっと集客が出てきます。
どんな集客手段がターゲット顧客に対して有効なのかを検討します。

広告手段は、オンラインとオフラインがあります。
また、オンラインだと、SNSや検索広告があります。
さらに、文章で伝えるのか、画像で伝えるのか、動画で伝えるのか?どれがいいのかという媒体のタイプも適切に判断してみてください。

20代OLなので、インターネットをよく使っている世代です。
可愛さとモードを売りにしているので、ブランドイメージを落とさないように、SNS広告が最適と思われます。
※Web広告はキーワードやターゲットにより価格変動します。最適な媒体を選んでください。

もし、費用をかけずに集客したいのであれば、SNSを運用するのもありです。
InstaglamやTwitterに可愛くてモードな髪型の写真を投稿することで店のことを知り来店してもらえます。特に、Twitterはリツイートで拡散しやすいので認知を広めるにはとても良い媒体です。

ブログをするのもありです。ブログを多く投稿することでSEO対策としての効果が見込め、検索上位表示が狙えます。
長期的な視点で見るとやはり、ブログは外せません。

googleマイビジネス のように無料で使えるものは、登録しておくことも忘れないようにしましょう。

あとは、4Pで決めた内容に沿って出店すればOKです!

参考記事はこちら↓

・グロービス経営大学院 4P(ヨンピー)とは・意味https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-11607.html

・innova マーケティングの4P分析とは?基本と5分でできるケーススタディ3選
https://innova-jp.com/3713/

https://comehere.work/98/

その他の論点

上記は、マーケティング分析に使われる手法をご紹介しました。
しかし、上記以外にも重要な論点がいくつかあるので紹介します。

・リピート率
どのくらいのお客様が定期的に来てくれているかという指標です。
新規集客より既存顧客のリピート対策の方がコストがかからないため、サロン経営においてリピート率は重要な指標となっています。
4Pの製品(サービス)には、リピート化対策も盛り込んではいかがでしょうか。

ちなみに、ホットペッパービューティーなどのクーポンサイト への掲載は、クーポン目的の客層が多いためリピーター化には向かないという情報もありました。ただし、競合が少なければ新規顧客はたくさん来店されます。

まとめ

マーケティングとは何か、マーケティングってどうやってするかの全体像をこの記事でお分かりいただけたと思います。

今回のようにマーケティング戦略をしっかり立てて出店することで、美容室経営が成功する確率が高まります。

ぜひマーケティングやってみてください。

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